なでしこジャパンの連覇に注目の、2015FIFA女子ワールドカップ決勝、日本対アメリカの一戦をお伝え致します。
7月6日(月)午前8時にキックオフとなった、前回大会と同じ組み合わせでの一戦。
2011年ワールドカップ、2012年ロンドンオリンピックと、互いの手の内を知り尽くしたといっても言いすぎではない、ライバル対決。
そして、澤穂希とワンバックは相見えるのか?
決勝の舞台は、アメリカ色に染めらているように思えるバンクーバーが舞台となります。
日本対アメリカ前半まさかのスタート
しかし、試合はいきなり動きます。
前半3分コーナーキックからいきなりロイドのゴールでアメリカが先制します。
なでしこジャパンは、今大会で初めて先制点を許します。
仕切り直しをしたい日本でしたが、わずかその2分後、またもコーナーキックから失点してしまい、前半5分で早くも2失点という思わぬ展開になってしまいます。
どちらの得点も、マークが離れてしまっていることが原因ですが、完全アウェーのスタジアムであるような雰囲気と、試合開始直後の緊張からだったのでしょうか・・・。
まさかの2失点に、自らを鼓舞する様に声を掛け合うなでしこのメンバー達。
アメリカは前半14分にホリデーの今大会初ゴールでリードを拡げます。
悲劇はこれで終わらず、さらにその直後、キーパー海堀の動きを冷静に見ていたロイドのロングシュートが決まり、4失点目を喫します。
これでロイドはハットトリック達成です。
今大会、ここまで6試合で3失点のなでしこジャパンが、決勝の前半だけで早くも4失点という展開に、完全に浮き足立った日本の選手たち。
スタジアムの大声援に押されて、アメリカはさらに攻撃をしかけます。
中々攻撃と形が作れない日本でしたが、27分にゴール前でボールを受けた大儀見がゴールを決め1点を返します。
この場面では日本のサポーターも大声援を送ります。
そして、佐々木監督が早くも動きます。
なんと、センターバックの岩清水を下げて澤穂希を投入します。
最後のワールドカップとなる澤穂希が、なでしこジャパンに流れを引き寄せるのか注目の交代です。
さらに佐々木監督は、前半39分に、この試合の攻撃の鍵を握ると思われた川澄に代えて菅澤を投入します。
これには驚きました。
前半はこのまま終了し、日本は後半にすべてを懸けます。
日本対アメリカ後半の展開そしてアメリカのリベンジ
前半同様、ハットトリックを達成しているロイドが日本の守備陣をかき回します。
どうしてもロイドに自由を与えてしまう日本の選手たち。
後半も開始早々からアメリカが主導権を握ります。
早く2点目を返した日本でしたが、後半7分、セットプレーのボールの競り合いのこぼれ玉をジョンソンがオウンゴールし、日本に待望の2点目が入ります。
しかし、その直後、コーナーキックから失点を許しまたも3点差となります。
厳しい展開に、佐々木監督は最後のカード、岩渕を切ります。
大野に代えて投入します。
フォーメーションは、4-4-2で変更はありません。
そして後半34分、アメリカはワンバックを投入します。
そのワンバックに澤穂希が後ろからスライディングを仕掛けて警告を受けます。
両チーム追加点のないまま、後半もアディショナルタイム3分へ突入します。
結局試合はこのまま5対2で終了し、アメリカが前回大会のリベンジを果たしました。
やはり試合開始早々に完全アウエーの地となってしまったバンクーバーで、立て続けに2失点したダメージはあまりにも大きすぎました。
普段通りに試合に入れなかったことは、アメリカ相手では取り返しの着かないことだという厳しい現実をみたなでしこジャパンの選手たちは、これからまた一つ上のレベルに自分達を引き上げる必要があることを感じたワールドカップだったのではないでしょうか・・・。
と同時に、澤穂希の最後のワールドカップは準優勝で幕を閉じました。
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