先日、ドイツで開催された、「ゲリー・ウェバー・オープン」の準決勝で、左ふくらはぎの怪我により、試合続行不可能と判断し試合を棄権した錦織圭。
連戦による疲労と芝のコートでの試合が、怪我の大きな理由とも言われていますが、目前に迫った、ウインブルドン選手権の出場について、黄色信号が灯っているとの報道が出ています。
錦織圭選手は、現在ドイツからロンドンにすでに移動しており、ウインブルドン出場に向けて、現地で左ふくらはぎの状態について検査を受けたようです。
錦織圭選手としては、ウインブルドンを士意識して、リスクを最小限の留めるために、「ゲリー・ウェバー・オープン」の準決勝では、やむなく棄権を選択したと言われています。
ここ数日の内に、診断結果が出ると見られ、その診断次第では、ウインブルドン選手権への出場が取りやめとなる可能性もあります。
錦織圭のグランドスラム制覇の夢は今年は困難?
かねてから、錦織圭選手が目標としている4大大会での優勝。
いわゆる、グランドスラムの制覇です。
今シーズンは、ここまで、グランドスラムの内、2つの大会へ出場している錦織圭選手。
全豪オープンでは、準々決勝で、スイスのバブリンカ選手にストレートで破れています。
続く、全仏オープンでは、全豪と同じく準々決勝で、地元フランスのツォンガ選手にフルセットの末敗れています。
そして、今回迎える「ウインブルドン選手権」
もし、大会への参加を回避した場合、今シーズンのグランドスラムは、8月に開催予定の「全米オープン」がラストチャンスとなります。
昨年の全米オープンでは、初の決勝戦まで進みましたが、ストレートでクロアチアのチリッチ選手に破れ、おしくも夢は叶いませんでした。
今年こそはの思いで迎えた今シーズン。
怪我によるアクシデントで、よもやのウインブルドン選手権への出場が危ぶまれていますが、果たしてどうなるのか?
検査結果が気になるところです。
錦織圭の長年の課題が疲労蓄積や怪我の原因?
錦織圭選手と言えば、以前はスタミナ面が不安視されていましたが、そちらについては、大きく改善している段階だと言って良いと思われます。
しかし、気になるのは、スロースターターであるということ。
錦織圭選手は、尻上がりに調子を上げていくタイプだけに、序盤で相手にペースを掴まれるケースもしばしばあります。
そこで、無理なプレーを強いられつつ長丁場な試合となると、疲労も大きく残ることになるため、後々プレーの質にも影響を及ぼします。
そのあたりの影響か否か分かりませんが、大事な試合で、我を失ってしまって、サーブやボレーに普段はあまり見せないミスが連発するということがあります。
着実に世界レベルへと階段を上がっている錦織圭選手ですが、ここを乗り切ればという場面で、どうしてもこういったことが往々にして目立ってしまうのが、トップに経つ為の大きな課題なのかもしれません。
スタミナの面での改善は進んでいるとは言え、トップレベルの試合となると、その疲労度は計り知れないものがあるだけに、スロースターターである以上、「試合巧者」になっていく必要があるのではないでしょうか・・・。
すぐにどうこう出来ることではないとしても、世界中を転戦する長く過酷なシーズンで、グランドスラムを制覇するためには、試合運びという面で、ずる賢くなることも求められていくのではないでしょうか。
それこそが、1シーズン戦い抜くためには、外せない要素のようにも思った次第です。