ワールドカップのロシア大会出場を懸けたアジア2次予選。
日本は、ホームにカンボジアを迎えての一戦でしたが、当然ではありますが、勝ち点3は手に入れました。
しかし、34本ものシュートを放ちながら、得点は、前半の本田のゴールによる1得点。
後半は、吉田と香川のゴールで2得点の、計3得点というあまりにも残念な結果に終わっています。
これがアジア最終予選であれば、3対0で勝利し、勝ち点3は最高の結果でしょう。
しかし、今回の試合はアジア2次予選で、相手は思いっきり格下のカンボジア。
失礼を承知で言わせてもらいますが、日本のホームゲームである以上、2桁得点が理想であり、最低でも5点以上は奪える相手です。
それが、90分以上攻め続けて30本以上のシュートを放ちながら、たったの3得点では、あまりにも喜べない勝利です。
※カンボジアのシュートは僅か1本
この結果では、さすがに前回のシンガポール戦の悪夢を払拭とは、ハリルホジッチ監督も選手達もいかなかったでしょう。
ちなみに、日本が引き分けたシンガポールは、アウエーのカンボジア戦で、4点を獲っています・・・。
このモヤモヤしたホームでの勝利に、やっぱりあの人。
セルジオ越後氏は、黙っていられなかったようです。
ホームでたった3点、日本の攻撃に工夫なし
セルジオ越後氏は、今回のカンボジアとの一戦について、「単調で工夫がない」と切り捨てました・・・。
中盤の底で好守に重要な役割が求められる、キャプテンの長谷部と山口は、ボールを散らすだけで、前線への決定的なパスの供給などは見られなかったと。
個人的に最も気になった、右サイドバックの酒井については、セルジオ越後氏も口にしたように、クロスの精度があまりにも低く、ただ放り込んでいるだけにのようにも見えました。
本来は、もっとゴールに結びつく様な精度を誇るクロスがあげられる酒井だけに、カンボジア相手にこれでは、あまりにも見所のないパフォーマンスでした。
そして、誰もが気になる日本の10番、香川真司については、「ドルトムントであれだけ輝いているのに、日本に帰ってくると同じようにプレー出来ないのだろう?」と、多くのサポーターも感じてることをセルジオ越後氏も気にかけています。
このあたりについては、ドルトムントと日本代表では、一緒に練習出来る時間が限られるという意見もありますが、これまでに何度も一緒にピッチに立っているメンバーが中心なので、関係ないと思います・・・。
ナショナルチームよりクラブチームの方が、確かにコンビネーションの成熟度は高いのは当然としても、他の国でも条件は一緒です。
香川真司がドルトムントのように輝けないのは、あくまで、日本の選手のレベルが、まだまだ低いというだけのことのように思えます。
今回のカンボジア戦は、セルジオ越後氏でなくても吠えたくなるような試合だったと言わざるえません。
ハリルホジッチがテンパってる?疲労の見える欧州組で固めた意図は?
今回のカンボジア戦は、どうしてもきっちり勝利をあげておきたいハリルホジッチ監督の意向がそのまま現れた、欧州組が中心のスタメンでした。
当初、試合に向けて選手のコンディションを見極めてピッチに立たせる選手を決めると語っていたハリルホジッチ監督。
しかし、蓋を開けてみれば、欧州組がスタメンのうち8人を占めました。
欧州リーグが開幕間もないこの時期に、長距離の移動で帰国した彼らを、格下カンボジア相手に総動員せざるえない程、ハリルホジッチ監督は追いつめられていたのでしょうか?
東アジアカップでJリーグとの日程の過密さに噛み付いたハリルホジッチ監督のすることとは思えない姿でした。
対戦相手のレベルから言っても、国内組の若手を中心に、今後の戦いのために試すべき試合だったにも関わらず、そのようなそぶりは感じられませんでした。
さすがに今回のハリルホジッチ監督の行動は、フォロー出来ません・・・。
もしかしたら、日本サッカー協会が収益という営業面と、いくら相手がカンボジアとは言え、シンガポール戦の悪夢が頭を過り、ハリルホジッチ監督に「欧州組で戦ってくれ」と注文をつけたのでしょうか?
次は、中立国(イラン・テヘラン)で開催とは言え、実質アウエーでのゲームとなる、アフガニスタンとの一戦です。
この試合の結果如何では、再度、ハリルホジッチ監督の進退問題が出る可能性もあります。
いや、もしかしたら、ハリルホジッチ監督が「やってられない」とキレるかもしれません・・・。
昨年のブラジルワールドカップまで指揮を取った、ザッケローニ監督の時と大きくメンバーも代わっていない日本代表。
成熟度は増しているはずなのに、この体たらく。
抱えている問題は、相当大きなものなのかもしれません。