フランスのパリ・サンジェルマンのケライフィ会長が、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)について批判ともとれる発言があったと報道されています。
実は、ここにきて、今夏の移籍市場で、マンチェスター・ユナイテッドに所属する、アルゼンチン代表MFディ・マリアの獲得が合意間近と言われています。
今回、パリ・サンジェルマンは、マンチェスター。ユナイテッドに、ディ・マリア獲得のための移籍金として、6000万ユーロ(日本円で約80億)を提示すると見られています。
その、ディ・マリアの存在こそが、ケライフィ会長のファイナンシャル・フェアプレー(FFP)批判の元といって良いでしょう。
というのは、昨夏の移籍市場において、パリ・サンジェルマンは、当時レアルマドリードに所属していたディ・マリアの獲得を狙っていましたが、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)により罰則を受けていました。
そのため、当時、同じくディ・マリアの獲得交渉に乗り出していた、マンチェスター・ユナイテッドが提示した移籍金、約110億円に対抗する提示をすることが規制されていたため、みすみすマンUに苦杯を飲まされることとなったからです。
ようやく熱望するディ・マリアが獲得出来そうなパリ・サンジェルマンですが、FFPの存在は、ケライフィ会長だけでなく欧州クラブにとって厄介なもののようです・・・。
FFPが欧州ビッククラブの悩みの種?
パリ・サンジェルマンのケライフィ会長に言わせると、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)が欧州各国のクラブの悩みの種以外の何者でもないということです。
FFPは、欧州サッカー連盟の大きな問題だとし、ルールを早急に変更しなければならないし、そうなることを信じているとの声明を出しています。
ケライフィ会長にしてみれば、FFPの罰則によって、移籍市場において、1年ムダな時間を過ごしてしまったことへの憤りとったところでしょうか?
FFPといえば、長友佑都が所属するイタリアセリエAのインテルも制裁対象です。
インテルはともかく、パリ・サンジェルマンやレアルマドリード、そして、放映権料など潤沢な資金を持つとされるプレミアリーグのクラブにとっては、選手の獲得に一定の制限を設けられていしまう、同制度は厄介な存在以外の何者でもないのでしょう。
FFPがなければ金満オーナーのどんぶり勘定が加速する?
ただ、クラブを経営するオーナーが資産家だからといって、公私混同で運営をされるというのは、引っかかる面もなくはありません。
そういった意味でも、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)をなくすというのは微妙な気もしますので、部分的なルール改正の検討はあってもよいのではないかと思います。
ただ、FFPのそもそもの導入目的が、ビッククラブの過度な選手補強にあると言っても良いので、それはそれで必要なのではないでしょうか?
クラブが大きくなればなるほど、トップレベルの選手が集まり、国内リーグや欧州CLでも優勝争いに絡めますし、クラブの人気も高まります。
しかしその影で、力がありながらベンチを温める日が続く、スター選手が大量にいるのも事実。
そういった意味でも、選手がピッチに立てる環境と健全なクラブ経営という意味でもFFPのはそれ相応の意味や意義があるというのが正直なところです。
欧州サッカー連盟が、今後ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)をどのような位置づけへと調整していくのか、注意深く見守っていく必要がありそうです。