阪神タイガース鳥谷が残留決定!メジャーの夢断念も、その判断が正解な理由とは?
プロ野球の阪神タイガース、鳥谷敬選手が、メジャー移籍を断念し、阪神タイガースへ残留する事が決定した模様です。
鳥谷選手は、1月8日の夜に阪神球団へ残留の意志を伝えたそうです。
今回、大学生の頃から憧れていたとされるメジャーリーグ。
昨年暮れには、「どんな条件、なにを言われても、気持ちは変わらない」と、メジャーリーグへの移籍の意志が硬い事を伺わせていただけに、球団としては一安心といったところでしょう。
鳥谷選手は、今シーズン34歳を迎えるため、4年を超える長期契約の提示を阪神タイガースから受けている事を踏まえると、事実上のメジャー断念で、阪神タイガースで野球人生を全うするということになりそうです。
ただ、今回、鳥谷選手があれだけあこがれていた、メジャーリーグへの移籍をなぜ断念したのは、正解だったと言ってよいかもしれません。
その理由については、鳥谷選手は、2年目から1466試合に連続出場中であり、2015年のシーズンは、阪神球団の創設80周年という大きな節目のシーズンでもあります。
球団、そして多くのファンが、リーグ優勝と日本一を願っています。
鳥谷選手自身は、2005年にリーグ優勝を経験していますが、プロ2年目のであり、優勝に貢献したという自負も当時はほとんどなかったと思われます。
加えて、その年の日本シリーズでは、パリーグ王者の千葉ロッテマリーンズに、1勝もできず4連敗でシリーズをおえるという屈辱を味わいました。
そのため、年齢的にも今度は自分がチームを引っ張っていきたいという思いも強いはず。
そしてなにより、残留を決断する理由として最も大きいと思われれるのが、メジャーリーグでは日本の野手は成功する可能性がかなり低いということ。
現実問題、投手の活躍に比べ、メジャーに移籍した野手の多くが、日本に戻ってきています。
特に、鳥谷選手の守備位置はショートです。
メジャーリーグにおけるこのショートというポジションでは、パワーも求められます。
体の強さがなければ、走者刺す事も、スライディングしてくる選手への対応でも負けてしまうのです。
そのため、日本人のショートは難しいという判断からセカンドへコンバートされる可能性が高いと思われます。
鳥谷選手の場合、内野手のすべてのポジションに対応できるため、一見問題なさそうにみえますが、ただでさえ環境も変わり、野球のやり方も違うメジャーリーグですから、その負担は、やはり計り知れません。
さらに、鳥谷選手にとってホームの甲子園は別にしても、現在の日本のスタジアムの多くは人工芝。
メジャーリーグでは、人工芝のスタジアムは極僅か。
そうなると、ゴロの打球への対応にも慣れる時間が必要なため、そうこうしているうちに、ベンチを暖め続ける可能性が高くなります。
加えて、人工芝の場合は、ボールの転がりが不規則になることはまずありませんが、天然芝のメジャーでは土のスタジアムのため、選手の足跡などでも、転がってくるボールはイレギュラーしやすいため、野手には瞬瞬発力が求められます。
日本の内野手は、そこに苦労する事もすくなくありません。
そのあたりも踏まえると、今回、鳥谷選手の獲得に興味を示したとされる、ブルージェイズが出してきた条件がどのようなものだったのか?
気になるところです。
報道では、ブルージェイズは鳥谷選手に高い評価をしているといわれていますが、実際、年俸やポジションの確約など、色々あると推測されますので、鳥谷選手としては、改めて冷静に検討したときに迷いが生じたとしても不思議ではありません。
夢も大切ですが、野球選手としての人生の後には別の人生が待っている以上、ある程度現実的な判断も求められます
。
今回の阪神タイガース残留が、鳥谷選手自身だけの決断なのか?周りの意見も踏まえてなのか?
現時点では明らかとされていませんが、これらの事をもって、阪神タイガース残留という決断は、鳥谷選手にとっても球団やファンにとっても、正解だっと言えるのではないでしょうか。