日本代表の岡崎慎司が移籍した、プレミアリーグのレスターの新監督が、クラウディオ・ラニエリに決定しました。
ナイジェル・ピアソン監督の突然の解任劇から、移籍したばかりの岡崎慎司の処遇が気がかりでしたが、後任は63歳の経験豊富なベテランとなりました。
クラウディオ・ラニエリ
1951年10月20日生まれの63歳
イタリアローマ出身
愛称として「修理屋」の異名をもつ
今回が、監督として2度目となるプレミアでのチャレンジに「チェルシーを離れて以来、世界で最も素晴らしい場所に戻るチャンスを夢見ていたので光栄だ。」と、ラニエル監督はコメントしています。
様々なクラブでの監督経験をもつ、まさに百戦錬磨の指揮官の元、岡崎慎司は、今後予定される5試合のプレシーズンマッチの中で、しっかりアピールしていく必要があります。
岡崎慎司が所属するレスターの監督に就任した、クラウディオ・ラニエリ。
63歳のベテラン指揮官のこれまでの監督としての実績を振り返ってみたいと思います。
1986年に、出身地であるイタリアで下部チームで監督キャリアをスタートさせたクラウディオ・ラニエリは、2年後の1988年カリアリの監督に就任すると、セリエC1だったクラブをセリエAまで引き上げました。
その実績を買われてナポリの監督に就任するも、2年目に成績不振を理由に解任されます。
その後、1993年に、フィオレンティーナで、またしてもチームをセリエAへと押上げ、3年後には「コッパ・イタリア」で、チームを優勝に導きました。
そこからは、母国イタリアを離れ、スペインのバレンシアの監督に就任し、リーガで上位争いが出来るチームへと育て、人材育成や選手の獲得にも高い評価を得ます。
バレンシアからアトレティコと渡り歩いた後に、2000年からプレミアリーグのチェルシーで指揮をとることになり、今やチームの大黒柱である、キャプテンのジョン・テリーを見いだしています。
その後、2003年に新オーナーにクラブの体制が代わると、今のチェルシーの原型とも言える大型補強が開始され、優勝も期待されましたが、リーグでは2位、CLではベスト4に進出も、タイトル獲得という結果が出なかったため解任されました。
以降は、イタリアに戻り、パルマ→ユヴェントス→ローマ→インテルと渡り歩き、ASモナコでチームを1部へと昇格させCL出場も果たしました。
昨年、2014年のワールドカップ終了後から、初めての代表監督をギリシャで迎えるも、成績不振で同年11月には解任されてしまいます。
クラウディオ・ラニエリの戦術とは?
ラニエル監督が就任することで、レスターはどのような戦い方をするのかということが気になるところです。
タイプ的には、カウンターからの速攻を好む監督で、前線から最終ラインまでをコンパクトに保つことを基本とします。
好守のバランスをコントロールし、言わば典型的なイタリアサッカーといっても良いかもしれません。
選手には高い守備意識を求め、全員攻撃、全員守備といいうと分かりやすいかもしれません。
戦術的には、原題サッカーにおいて、トップレベルで勝ちきるには厳しい戦術と言えなくもありませんが、中堅クラブが負けない試合をすると言う意味では、有効な戦術となるのかもしれません。
クラウディオ・ラニエリと言えば、アギレー解任時に、日本代表監督候補にも名前が挙っていました。
ラニエリの構想において、岡崎慎司の起用は?
そもそも、前任のナイジェル・ピアソン監督が熱望したこともあって、レスターへ移籍となった岡崎慎司。
しかし、突然の監督交代劇で、後任のラニエル監督の元では、レギュラーポジションの確約はありません。
ラニエル監督が、岡崎慎司をどのように評価していくのか気になるところです。
ただ、好守に汗かき役となれる岡崎慎司のようなタイプは監督の好みにハマる可能性は高いだけに、プレシーズンマッチでラニエルの戦術をどれだけ理解出来るかが鍵となりそうです。
先ほども御紹介しましたように、クラウディオ・ラニエリの戦術は、伝統的なイタリアスタイルで、正直、面白いサッカーとは言えません・・・。
スペインやドイツのようなサッカーが主流となる欧州においては、古典的なサッカーは好まれないといってよいでしょう。
かつては、ロングボールの印象が強かったプレミアリーグも様変わりしており、強豪クラブは攻撃重視のスペクタルなサッカーが求められています。
守備を重視するラニエル監督の戦術は、レスターが一部残留を目標とする以上は、ある意味適任なのかもしれません。
まずは、プレシーズンマッチでの戦い方に注目です。