いよいよ目前に迫った、2015年女子ワールドカップ決勝戦。
2大会連続となる、日本対アメリカとの一戦は、なでしこジャパンのワールドカップ連覇が懸かった一戦でもあります。
決勝トーナメントに入り、一回戦、準々決勝、準決勝と、スタメンを固定している佐々木監督。
暑さからくる消耗も気がかりなところですが、おそらくスタメンを代えることはなく、これまでと同様のメンバーで試合に入ると思われます。
切り札的な存在として、試合途中から流れを引き寄せることので出来る岩渕のようなサブがいるのも佐々木監督にとっては心強いところでしょう。
これまで、1点差ゲーム多く続けているなでしこジャパンですが、そのギリギリの闘いがアメリカ戦でも生きてくるのか?
今大会、その強さに磨きがかかった様にも思えるアメリカは、間違いなく今大会で最も厳しい相手と言えます。
なでしこ攻撃の鍵を握るのは川澄奈穂美!
なでしこジャパンがワールドカップ連覇を達成するためには、当然のことながら得点が必要となります。
アメリカ相手に無失点で90分しのぐのは、かなり高いハードルだと言えますので、相手より多く得点を取るというのが勝利のため必要です。
当たり前の事ではありますが、アメリカに1点を献上するとすれば、なでしこには2点が必要となります。
そういう闘い方が出来るかどうかがこの試合のポイントのような気がします。
そうなると、日本の攻撃の鍵を握るのは誰かということになりますが、ここは、前回大会のシンデレラガール、川澄奈穂美を挙げたいと思います。
イングランドのとの熱戦でも、足が止まり始める選手が増えるなら、後半のアディショナルタイムに、右サイドを駆け上がり、あれだけ高い精度のクロスを上げられるのは、アメリカにとっても脅威だと言えます。
そこに走り込む大儀見のタフさも素晴らしいとは言えますが、やはりいサイドで上下運動を繰り返し、さらには中にも切り込める川澄奈穂美の存在は、前回大会の決勝同様、アメリカにとっては嫌な存在であることは間違いありません。
さらに、川澄奈穂美がチャンスメイクできる要素として、アメリカの左サイド(日本から見て右サイド)でプレーする、MFラピノーが、攻撃的で守備意識があまり高くないため、川澄奈穂美のフォローに、サイドバックのクリゲンバーグが追われるような状況が作れる可能性が高いこと。
右サイドで、川澄奈穂美が前に仕掛ける形が多く作れれば、日本のチャンスは増えるはず。
両チーム疲労が少なからず残る中での試合、好守の切り替えのスピードが試合の流れを左右することになるのは間違いないため、川澄奈穂美のような走れる選手の存在は時間と共に効いてくるです。
2人のレジェンドは、ピッチで対峙出来るのか?
日本対アメリカの決勝となれば、どうしても注目を集めるのは、日本の澤穂希とアメリカのワンバックでしょう。
澤穂希36歳、ワンバック35歳と、共にチームでは年長者となりましたが、2人は友人でもありライバルでもあります。
チームの主力として活躍した、2011年のワールドカップでは、日本が勝利し、翌2012年のロンドンオリンピックでは、アメリカが勝利しています。
これで、1勝1敗と言ってもよいでしょう。
奇しくも、両者共に今回の代表チームでは、控えとなるケースが増えています。
澤穂希は準決勝では出番はなく、今大会を通じても先発では2試合の出場の留まりますし、対するワンバックも2試合続けて途中出場となっています。
確かに、両チームとも、新しい顔ぶれも入り、幾分代表チームも様変わりしているとは言え、ここぞと言うときに、2人の経験豊富なベテランの存在が貴重なものであることは、両チームの監督とも理解しているため、決勝では、澤穂希とワンバックの起用法も試合の流れを左右するのかもしれません。
果たして、澤穂希とワンバックは、決勝のピッチで三たび対することは出来るのでしょうか?
そのあたりにも注目して見たいと思います。
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