日本代表に名を連ねる選手の中で、冬期の移籍期限ギリギリでスペインへの移籍を決めた柴崎岳。
同様に移籍へ大きな注目を集めていた選手と言えば、イタリア、ACミラン所属の本田圭佑でしょう。
同一リーグ、そしてプレミアやMLSに中国と、様々な移籍の噂が耐えなかった本田圭佑でしたが、ミラン残留となりました。
かといってミランから契約延長のオファーがあった訳ではないことから、現時点での本田圭佑の立ち位置は今年6月の契約満了をもってミランから出て行くというものと見て良いでしょう。
一説には、移籍期限ギリギリの段階で同リーグのラツィオからオファーがあったとも言われていますが、具体的な交渉にも至らず流れたとされています。(クラブ関係者はオファーを否定)
いずれにしても、この冬に移籍して新たな活躍の場を求めるよりも、ミラン残留で飼い殺しを覚悟したかのような本田圭佑。
6月まで彼は何を思ってチームでどう立ち振る舞うのでしょう・・・。
実質戦力外を通告された?ミランの冬の補強がえげつない
この冬の移籍市場でのミランの動きを見る限り、今シーズンの本田圭佑の扱いはシーズン終了まで変る事のないものだと感じざるえません。
その理由は、この冬にミランが手に入れた選手3人のう2人が本田圭佑とポジションがかぶるからです。
共に半年間のレンタル移籍ながら、アルゼンチン人のルーカス・オカンポス(マルセイユ→ジェノア)と、スペイン人のジェラール・デウロフェウ(エバートン)を獲得しました。
いずれも、モンテッラ監督のスタイルに合致する選手と言って良いだけに、さらに本田圭佑は窮地に追い込まれたというよりも、「いつ出て行ってもいいんだよ」というメッセージを突きつけられた格好です。
しかも、2人とも22歳とこれからが嘱望される選手。
この状況の中でも残留を選択した本田圭佑は一体何を見据えているのでしょうか・・・。
引退後を見据えて狙うはMLS?6月までの飼い殺し状態の影響は?
(出典:http://sakarabo.blog.jp/tag/本田圭佑)
あり得ないミラン残留という選択を行なった本田圭祐。
モンテッラ監督の元、飼い殺しとなったとしてもミランに残る必要があった理由とはどこにあるのか?
なんと言っても、今冬の移籍市場で彼自身のプライドが満たされるオファーが無かったということが一番にあるのでしょう。
常日頃の発言から「王様」として揶揄されることも少ない本田圭祐。
近年は、全盛期のパフォーマンスが期待できない状態にあるだけに、口ばかりが目立ってしまうくらい、プライドは人一倍高い男であることは間違いありません。
そんな本田のプライドを満たしてくれる移籍先はこの冬には現れなかったのかもしれません。
実績はあっても、今の状態では移籍金がネックになるのも事実。
そのことから、移籍金が発生しないフリーの状態で6月以降に移籍先を選ぶという判断だと思われます。
その場合、なんと言っても移籍先の最有力候補は、やはりアメリカのMLSかもしれません。
ビジネスマンとの二足のわらじを履く本田圭祐だけに、年齢的にも選手引退後の青写真は描いている事でしょう。
そのことからも、アメリカはビジネス面でメリットがある場所と考えていてもなんら不思議はありません。
実際に複数のMLSのクラブが本田に関心を示しているのも確かです。
ただ、このままいけば6月までベンチを温め続ける日々が続き、しかも、試合に出ていない選手は使わない方針を名言しているハリルホジッチ監督率いる日本代表でも、今後どれくらいの出番があるのか未知数。
移籍金というネックは外れても、選手としての市場価値がさらに落ちてしまっては本末転倒な気もしますが、それでも夏には状況が好転する手応えがあるのか?
本田圭祐の胸の内がいかなる状況か気になるところですが、この冬のミラン残留が本田圭祐にとって幸か不幸か?
単にサッカー選手としてだけでなく、ビジネスマンとしてのポジションも含め今後を見守る必要がありそうです。