2015-2016シーズンの開幕戦で、S・ヒホンを相手に1点も奪えなかったレアルマドリード。
当然の事ながら、チームで最も得点が期待出来るクリスティアーノ・ロナウドへ注目が集まりました。
試合中から苛立つ様子が伺えたロナウドでしたが、昨シーズンは54試合で実に61ゴールという驚異的なゴールを叩き出したレアルのエースは、今シーズンは不穏な空気を感じさせたまま開幕を迎えたようですが、開幕戦での不発はそのためなのでしょうか・・・。
ロナウドが新監督のベニデスに不満爆発?
今夏のシーズンオフでの出来事として、練習中に、ベニデス新監督に怒りを露にしたことが大きな話題となったロナウド。
このときは、練習中のミニゲームでのベニデス監督の判定に激怒し、その怒りを口にしたとされています。
現地の報道では、怒りの収まらないロナウドが、練習内容そのものにも批判的な意見を口にしたということでした。
プレシーズンマッチ期間中の会見で、ロナウドとの不仲説について質問されたベニデス監督は、「至って普通の関係」と語りました。
練習中の怒りからの暴言についても、「競争的であり、短所ではなく長所」と、自らが批判されたにも関わらず、大人の対応を見せたベニデス監督。
ベニデス監督の反応を見る限り、まるでロナウドの方がだだをこねる子供のようにも見えてきます・・・
シーズン開幕戦で遺恨を残した?ロナウドが監督の指示を無視した?
シーズン開幕戦となった、S・ヒホンとのアウエーでの一戦。
今季、4年振りとなる一部昇格を果たしたS・ヒホンは、相手がレアルマドリードということもあり、ホームスタジアムは満員の観衆で埋め尽くされました。
負けて当たり前の相手への開き直りなのか?
開幕戦であり、ホームという大声援でアドレナリンが放出したのか?
S・ヒホンは、押され気味の試合となりながらも、レアルの得点を与えず、自らもおしいチャンスをいくつか作りました。
試合も後半終盤に入り、レアルペースで進みながらも得点が奪えない状況に、ベニデス監督は、1トップのヘセに代えて、ハメス・ロドリゲスを投入。
この交代で、ロナウドの1トップかと思いきや、ベイルがトップに入りました。
昨シーズンまでであれば、何ら問題のない采配のようにも見えますが、シーズン開幕前からトップ下をベイルと明言していたはずのベニデス監督。
2列目でサイドに流動的に流れてポジションチェンジを繰り返すのは分かるとして、1トップに置くというのはどこか違和感を感じました。
そのあたりについては、試合後に明らかとなった事として、ヘセを下げてハメスを投入した際に、ベニデス監督はロナウドに1トップに入る様指示していたようです。
しかし、ロナウドがそれを拒否・・・。
彼は左サイドでのプレーを続けることを望んだというのです。
そのため、やむなくベイルが1トップに入ったというのが事の真相のようです。
開幕戦でまさかの監督無視・・・。
格下相手にゴールが奪えずイライラが頂点に達していたのでしょうか?
ロナウドにとって、今シーズンの開幕戦は、ストレスの溜まる一戦となったようです。
同様に、ベニデス監督もフラストレーションの溜まるゲームだったと言えるでしょう。
ロナウドの怒りはベイルを重要視するベニデス監督へ嫉妬?
就任直後から、ベイルをトップ下に置く構想を持っていたと見られるベニデス監督。
ベイルがトップ下ということは、前線へのパスの供給源にもなるということ。
しかし、昨シーズン大きく取りざたされた、ベイルがロナウドにパスを出さないとされる問題。
実際は、必ずしもベイルがロナウドにパスを余出していないというのは、データ上あり得ないことが明らかとなっていました。
ただ、ボールを欲しがるロナウドが、ベイルが強引にシュートを打つことが度々あったため、ピッチで怒りを露にしたことが目立ってしまったため、「ベイルがロナウドにパスを出さない」ようなイメージがついてしまった言えます。
確かに、欲しい時にパスを貰えなかったロナウドとしては、自らのシュートチャンスをふいにした訳ですから面白くないのかもしれません。
そのようなこともあってか、ロナウドとベイルのピッチでの関係性は、どこかギクシャクしているようにも見えなくありません・・・。
そんな中、パスが出せるイスコやハメスといった面々がいる中、あえてベイルをトップ下というのは、ロナウドにとっては、どこか面白くない戦術なのかもしれません。
昨シーズンまでレアルを率いたアンチェロッティ監督は、メンバーを固定していたため、シーズンの多くを同じメンバー、同じポジションで戦っています。
それが、ロナウドにとってはプレーしやすかったのかもしれません。
ベイルとの関係性は抜きにしても・・・。
ただ、それがシーズン終盤での息切れや故障者続出で、無冠に繋がったことと無関係ではありません。
現にロナウドは、昨シーズン終盤にアンチェロッティ監督の解任報道が出た際に、監督を擁護する発言をしています。
また、アンチェロッティ自身もロナウドのプライドを最大限に尊重していたとも言えます。
しかし、今季から指揮を執るベニデス監督は、アンチェロッティとは明らかにタイプが違います。
思えば、プレシーズンマッチ開催期間中の会見では、「他の選手と同じ。全員と話すから特別扱いはない」という発言もあったベニデス監督。
この辺りの事からも、ロナウドが彼にとっては、あくまでチームの1選手であることが伺えます。
そのあたりの様子を敏感にロナウドは察したのでしょうか?
その上、ベイルを重要な選手として位置づけたことが、火に油を注いだ格好なのでしょうか?
何れにしても、ホーム開幕となる2節目での2人の関係に、大きな注目が集まることは言うまでもありません。