2015FIFA女子ワールドカップ準決勝の日本対イングランド
2大会連続の決勝進出を目指すなでしこジャパンと、初の決勝進出を目指すイングランドの一戦。
なでしこジャパンが4戦未勝利という相性のあまりよろしくないイングランド相手に、前回大会同様、アメリカの待つ決勝の舞台へ勝ち上がれるか?
注目の準決勝の大一番は、まさかのオウンゴールという結末で、日本の勝利で幕を閉じました。
早速、試合を振り返ってみたいと思います。
なでしこジャパンはこの試合もスタメン変更なし
なでしこジャパンは、4-4-2のフォーメーションで、大儀見と大野のツートップをこの試合も選択しました。
若干のメンバー変更があるかと思われましたが、なでしこを率いる佐々木監督は、結局この試合もスタメンは代えませんでした。
これで決勝トーナメントに入ってからは、3試合続けて同じメンバーで試合に入る事になります。
対するイングランドも準々決勝からは1人だけスタメンを入れ替えてこの試合に望みます。
佐々木監督は、大野を起用したことで、イングランド相手に高さで勝負つもりはないといことでしょう。
この試合のスタメンでの平均身長は、イングランドが170センチ、日本が163センチと、その差7センチとなります。
イングランドは予想された通り、試合開始早々からロングボールを前線に放り込んでくるというイングランドサッカー伝統の戦法を徹底的に多用してきます。
日本が時折見せるパスミスを見逃さず、そこでも速攻でロングボールという徹底ぶりです。
前半30分に相手の裏を取った有吉がペナルティエリア内で倒されPKを獲得します。
このPKを宮間がきっちり決めて、前半32分に日本が待望の先制点を手にします。
しかし、38分に、日本のペナルティエリア内の混戦から、大儀見がファウルを取られ、今度はイングランドにPKが与えられます。
かなり微妙な判定のようにも見えましたが、判定が覆る筈もなく、ウィリアムズがこのPKを決めて、前半40分にイングランドが同点に追いつきます。
※スローで見ると、相手選手のシミュレーションであることが判明しました。
手が触れるか触れないかくらいでしたので、あれで倒せるとしたら相当なハンドパワーかと・・・。
前半はこのまま終了し、同点のまま試合は後半へと進みます。
勝負の後半の最後にまさかの結末が・・・
後半は、メンバー交代なく両チーム試合に入ります。
イングランドは相変わらずロングボールを中心になでしこゴールに迫ります。
一進一退の攻防が続きますが、両チームと相手ゴールを脅かすような展開までは持ち込めないまま、後半も15分を過ぎます。
気がかりなのは、前半から多く見られる日本のパスミス。
後半に入っても中途半端なミスが変らず目立ちます。
安易な縦パスをカットされ一気に攻めに転じるイングランドに、徐々に押され始めるなでしこジャパンは我慢の時間が続きます。
ミスが多いにも関わらずバックパスが多いのも気になるところです。
イングランドペースで試合が進み、中々攻撃の形が作れないなでしこジャパンは、後半の25分に、準々決勝で勝利を決めるゴールを決めた岩渕を大野に代えて投入します。
岩渕が入った事で前線が活性化し始めるなでしこジャパン。
フレッシュな岩渕が個人技でイングランドゴールに迫ります。
しかし、後半も30分を過ぎてきて、多くの選手が運動量が落ちる中、イングランドの徹底したロングボールによるパワープレーに、なでしこの選手は守備に追われます。
そして、イングランドは最後の交代枠で、今大会2得点の10番カーニーと投入します。
両チームとも得点が奪えないまま、後半もアディショナルタイム3分へと突入します。
しかしアディショナルタイムにまさかの結末が待っていました。
相手のオウンゴールで日本が逆転に成功し、試合はこのまま終了。
まさかの結末に、オウンゴールを決めてしまった選手が不憫でなりませんが、これもまたサッカーです。
日本はアメリカの待つ決勝へと駒を進めました。
これで、女子ワールドカップは、2大会連続で日本対アメリカの決勝となりました。
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