6月16日(火)に開催された、W杯ロシア大会へのい出場権をかけたアジア予選のスタートである、アジア2次予選の初戦、シンガポール戦をまさかの引き分けで終えたハリルジャパン。
その試合でハリルホジッチ監督を悩ませたのが、選手たちの強引な中央突破だという意見が聞かれます。
元々、日本人はフィジカルが強くないとは言われ、スペインのバルセロナのような細かいパスを繋いで相手を切り崩すようなスタイルが適しているのではないかと言われていました。
それこそ、試合によっては、「日本のバルサ」と評されることも過去にはありました。
しかし、それが良くなかったのでしょうか?
弾いて守る相手に対しても、無理矢理それでこじ開けようとする姿は、明らかに無理があった事を、シンガポール戦では実証してしまいました。
歴代監督も頭が痛い?今の代表選手の中央へのこだわり
今回のシンガポール戦で、ハリルホジッチ監督は、選手たちに試合中なんども声を荒げて指示を出す場面が目立ちました。
その中には、明らかにサイドをもっと使うことを示しているものが幾度となくあったように見えました。
しかし選手達は、中央突破を細かいパス回しで何度も試みては、相手DFに跳ね返されることを繰り返していました。
本田圭祐、香川真司といった中盤の攻撃的な2人は、「俺が真ん中だ!」と言わんばかりに、中央寄りで仕事をします。
特に香川真司に至っては、単調な動きに終始し、見せ場も無いまま結局後半途中でピッチを去りました。
この試合でもサイドバックの選手が度々前線に上がりフリーであってもボールが来ないシーンが多く、複数の選手の真ん中で試合を作るという意識が異常なまでも強すぎることが浮き彫りとなりました。
ハリルホジッチ監督は、それでも口が酸っぱくなるほど選手たちにサイドへの意識を植え付けようとし、後半途中には、ようやくサイドチェンジを使いながら相手ゴールに迫る場面も出始めるも、気がつけば、多くの選手が真ん中に集まり始め、ゴール前でおしくらまんじゅう状態に。
ピッチを広く使うことはほとんどなく、中央の小さなスペースでだけ相手を崩そうと思ったら、まだまだ日本のレベルでは、いくらシンガポール相手でも難しいことが証明された試合でした。
日本代表とバルセロナは、全く違うのです。
ハリルホジッチ監督は、「マジックはない、トレーニングあるのみ」と語りましたが、それは、「彼らにはちょっとやそっと指導しても、どうやら理解ができないようなので、これでもかと言い続けるしか無い・・・」と言っているようでもありました。
ザッケローニ監督時代に露呈した大きな問題は、現代表メンバーの中心選手が大きく変わっていない以上、当然の如く再発している状態です。
ハリルホジッチ監督は、それでも彼らに自らの方針を叩き込むのか?
それとも、中心メンバーを一層してチーム自体を作り直すのか?
日本の戦力的には、どうしても前者にせざる得ないのが実情です。
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