アンチェロッティ監督を解任したレアルマドリードが、後任監督として最有力候補だった、ラファエル・ベニデス氏と3年契約を結んだことを発表しました。
監督就任会見に挑んだラファエル・ベニデス氏は、涙を浮かべながら、今回の契約を喜ぶ様子が伺えました。
多くのタイトルを獲得出来るように願っていると語ったラファエル・ベニデス監督。
3年契約ではあるものの、1年目から大きなプレッシャーを背負うことになることは間違いありません。
レアル10年で8人目の監督となったベニデスに求められるもの
ラファエル・ベニデス監督と言えば、そもそもは、レアルマドリードの下部組織で指導者としての経験を積み、その後リーガのバレンシアの監督として、2002年と2004年の2度に渡り、リーグ制覇を成し遂げています。
その後、イングランドプレミアリーグに渡ったベニデス監督は、リヴァプールで欧州CLを制覇し、ここ2年はイタリアセリエAのナポリを率いていました。
レアルマドリードにとっては、「優勝請負人」として招いた格好となるだきけに、そのプレッシャーはアンチェロッティよりも大きなものかもしれません。
ラファエル・ベニデス監督に主就任1年目から求められるのは、間違いなくリーガでの優勝です。
あれだけのメンバーを揃えながら、直近7年で1度しか優勝していません。
ここ何年もライバルのバルセロナの優勝を眺めるシーズンを眺めています。
勿論、欧州CLでの結果も求められますが、まずはなんといってもリーガを制覇すること。
これが最大のノルマだと思われます。
実際、ラファエル・ベニデス監督自身も監督就任会見で、「リヴァプールでは競争力のあるチーム作りのために3年与えられたが、ここでは違う」と口にしています。
今回のレアルマドリードとの契約はリヴァプールの時と同様3年であるものの、意味合いは同じではないことを、ラファエル・ベニデス監督も重々承知しているということでしょう。
ここ10年で、レアルマドリードは、驚く事に8人もの監督を招いたことになります。
その事実から、毎年目に見える結果が必ず求められると言う事です。
喜びの涙に浸っている場合でないことを、実は誰よりもよく理解しているラファエル・ベニデス監督でした。
ベニデスの戦術とは?来シーズンのレアルはどう変わる?
いうまでもなく、前任のアンチェロッティ監督は違う戦術を用いてくるであろうラファエル・ベニデス監督。
新体制で、果たしてレアルはどう変わるのでしょうか?
ベニデス監督は、これまで一貫しているのが、フォーメーションです。
基本構成は、4-2-3-1です。
ピッチの両サイドの幅を意識して広く使うだけでなく、サイドの選手が中央に絞ってくる動きを要求します。
これまでに、ベニデス監督がそのフォーメーションを大きく変えるケースはまず見掛けません。
アンチェロッティ監督のときには、基本は、4-3-3 でした。
実は、アンチェロッティの続投を望んでいたマドリスタの間でも、そのフォーメーションに関しては「変えるべき」という意見が多かったという事実があります。
ただ、それは必ずしもベニデス監督の、4-2-3-1ではありませんが、まず基本フォーメーションが来シーズンから変わる事は間違いないと見られます。
そうなった場合、1トップがベンゼマだとしたら、中盤の前3人は、左からロナウド、ハメス、ベイルが基本となるのでしょうか?
しかし、ロナウドとベイルに関しては、移籍の可能性も捨てきれないだけに、このオフのレアルの補強にも注目する必要があります。
そして、今シーズン、チームに欠かせない選手の一人となった、イスコのポジションも気になります。
中盤のサイドになるのか?中盤の底2枚に入るのか?
今シーズンは、アンチェロッティのメンバー固定がかなり酷かったので、あまり印象に残っていませんが、そもそもは選手層がかなり厚いレアルだけに、ポジション争いの激化もきになるところです。
一見すると、プレースタイルにおいて規律を重んじるようなイメージのラファエル・ベニデス監督ですが、実際は、4-2-3-1というフォーメーションをベースに、連動をポイントとして各選手が自由に動くことを求めているという事があります。
レアルマドリードというスター集団には、ハマるようで意外にもろい一面も併せ持つかもしれない戦術のようにも思えなくないベニデス監督のスタイルですが、来シーズン、どのようなメンバー構成をベースに戦うのか楽しみにしたいと思います。