メジャーリーグのレンジャーズをFAとなり日本への復帰が秒読みと思われていた藤川球児投手が、6月1日に、生まれ故郷である高知の四国アイランドリーグplus所属の「高知ファイティングドッグス」への入団が決定しました。
当初から日本球界復帰か引退という考えであることを明かしていた藤川球児投手でしたが、阪神でもなくプロ野球でもなく地方リーグの高知ファイティングドッグスという誰も予想していなかった展開です。
藤川球児の阪神でなく高知選択は球団も寝耳に水?
今回の藤川球児投手の高知ファイティングドッグスへの入団決定は、実は高知側川のアプローチは一切なかったようです。
そのあたりは高知の梶田球団社長がコメントしています。
それも入団決定を報じられた前日の5月31日に藤川球児側かわの連絡で話が一気に進んだとの事です。
古巣の阪神と最優先で入団交渉中と思われた藤川球児投手でしたが、高知ファイティングドッグスに連絡を入れる前には、すでに阪神へは断りを入れていたようです。
いくら故郷とは言え、まさかの独立リーグのチームへの入団で、球団事務所にはファンやマスコミからの問い合わせが殺到し、高知ファイティングドッグスの公式サイトも一時サーバーがダウンするほどの注目を集めています。
藤川球児の独立リーグ入りは男気?それとも引退としての限界を意識しての決断?
今回、ファンもマスコミも全く予想だにしなかった藤川球児投手の独立リーグの高知ファイティングドッグスへの入団。
一説には、阪神との交渉において自分が必要とされる理由が曖昧だったとの声も聞こえてきますが、メジャー在籍時の右肘への「靱帯再建手術」もあり、藤川球児投手は完治を口にしていますが、そのあたりの不安も阪神サイドにあり、交渉の中でそれを感じさせる言動があったのかもしれません。
彼自身はまだまだ投げられる自信があると思われますが、怪我の場所が場所だけに、以前のような豪腕という訳にもいかないはずで、本音のところは投げる事への不安もあるはず。
そして、日本球界復帰か引退かに揺れる気持ちを露呈していたこともありました。
もうひとつ彼の発言できになったのは、「価値観や人生観の方を大事にしたい」という発言があります。
このあたりは、もうそれほど長くない野球人生、投手生命を自分なりに見極めているということだと思われます。
だからこそ、今回の「高知ファイティングドッグス」入りは、お金ではなく、藤川球児からの生まれ育った故郷への恩返し的な意味合いをもってのことだということなのでしょう。
藤川球児はメジャー再挑戦も視野にある?
四国リーグの高知ファイティングドッグスへの入団が決まった藤川球児投手。
ただ、それでも本人は今後について、オファーがあればメジャーでもプロ野球でも野球を続ける可能性を示唆しています。
しかし、そこについては、言葉は悪いですが、一度プロのレベルから下のレベルで試合を続ける以上、トップリーグへの復帰は困難と言わざる得ません。
これが阪神へ戻り、チームで結果を出せば、メジャー再挑戦も夢物語ではありませんが、四国リーグではより険しい道となるでしょう。
四国リーグでは、球団の経営状態も問題があり、リーグ属するチームのほとんど選手が月給10万円前後と言われています。
阪神でレンジャースで億単位の年俸を貰っていた藤川球児投手がそこに行く訳です。
ちなみに、レンジャーズでの地元紙では、藤川球児投手について、年俸1億3千万にもかかわらず、2試合にしか登板出来ず、球団史上最も高価な5つのアウトを記録した投手として揶揄されています・・・
※1アウトが2700万という意味です。
こういったこともあり、四国リーグ入り後に上のレベルに上がるには、それ相応のピッチングを要求されることになりますので、藤川球児投手が思うメジャーへの再挑戦はかなり険しいなのは明らかです。
何はともあれ、まずは高知ファイティングドッグスで故郷へ、「藤川球児復活!」をしっかり見せつけることから始めるしかないのではないでしょうか。