CL準決勝ユヴェントスとのホーム&アウエー戦の合間に行われるリーガ終盤の大一番といってよいバレンシア戦。
連戦による疲労などと言っていられない試合となりますが、前回のアウエーでの試合は破れているレアルマドリードだけに、今節ホームでの一戦はバルセロナとの優勝争いもあり、勝利しかない一戦となります。
そんな厳しい戦いとなることを象徴するかのように、試合開始直後から、アウエーのバレンシアも積極的前に出て来てレアルペースとはいきません。
それでもホームレアルがチャンスを作り始めた前半19分、バレンシアのパコがサイドからのクロスに合わせて、アウエーのバレンシアが先制します。
そして、レアルのにまさかのアクシデントが起こります。
前半の24分でしたが、レアル中盤の要、クロースが太ももの裏を痛めてベンチへ下がります。(交代選手はイジャラメンディ)
ピッチ上のチームメイトに不安が見えるなか、直後の前半26分、セットプレーから頭で合わせたハブ・ヒエゴのゴールでバレンシアが2点目を取ります。
試合は一気に厳しい状況に追い込まれてしまったレアルマドリード。
この試合だけでなく今後の試合を考えると、もしクロースが離脱となると、レアルの中盤の構成はかなり苦しいものとなります。
このあたりは再三言われている、アンチェロッティ監督の選手固定の弊害が、昨シーズン同様、リーガ終盤にきての失速に繋がる恐れがあります。
先だって、アンチェロッティ解任の噂が上がったのも、このあたりの采配と無縁ではないでしょう。
リーガ終盤にきてようやく選手をローテーションで回し始めるというのはあまりにも遅かったと言わざる得ません。
少しでも早く1点を返したレアルは前に出ますが、イライラが募っている選手は、微妙な判定を繰り返す主審のレフェリングにもストレスが溜まり、ベイルやセルヒオラモスが相手選手を突き飛ばす等、悪い流れが続きます。
それでもなんとか相手ゴールに迫るレアルマドリードは、前半アディショナルタイムの入った直後にベイルが倒されて、レアルはPKを獲得します。
このPKをロナウドが止められてしまい、前半はこのまま2点のビハインドを負ったまま終了します。
ボール支配率では70%とバレンシアを大きく上回りながら1点も奪えなかったレアルマドリード。
果たしてアンチェロッティ監督は後半どんな手を打ってくるのでしょう・・・。
後半開始から、レアルのアンチェロッティは両サイドバックを交代します。
マルセロとカルバハルを一気に投入し、交代枠を一気に使い切るというらしからぬ行動をとります。
それだけ監督自身がテンパっているということなのかもしれません・・・。
そんな後半、早く得点が欲しいレアルがさらに攻めに出ます。
再三バレンシアゴールに迫るも、バレンシアGKジエゴ・アウベスの厚い壁の前に中々ゴールを奪えないレアルでしたが、後半11分、コーナーキックからのボールをペペが頭で押し込んで1点を返します。
まずは同点に追いつきたいレアルはさらに攻め続けますが、バレンシアGKジエゴ・アウベスの壁が立ちはだかります。
カウンター狙いで必死の守りを見せるバレンシア。
それでも、後半の35分にイスコのゴールで同点に追いついたレアルマドリードは、逆転を狙いバレンシアゴールに迫ります。
アディショナルタイムは5分。
最後の最後まで攻め続けたレアルマドリードでしたが、試合はこのまま終了。
レアルは敗戦こそ免れたものの、勝ち点1どまりとなり、逆転優勝はさらに厳しいものとなりました。
PS.先日報道された、スペインサッカー連盟の政府にタイアする抗議で、リーガがストライキに突入のニュース。
時節第37節からストライキに入る見込みのあるリーガですが、現地の報道では、日本時間5月11日(月)に話し合いがもたれるようなので、今後の展開に注目です。
ストライキとなると痛いところですが、CLの試合もあるバルサやレアルにとっては、体を休ませることが出来るとも言えるだけに、複雑なところですね。
ただ、最悪の場合、このまま今シーズンが終了するケースも考えられるだけに、その場合はバルセロナの優勝が決定することとなります。
こういう形優勝の行方が決するというのは避けたいところなので、なんとかスト回避を願いたいと思います。