8月5日のリオ五輪開幕間近での調整試合として、サッカー日本代表が開催国ブラジルと行なった親善試合は予想されたとは言え、あまりにも見事な日本の完敗っぷりでした。
スコアこそ0対2で終わり、後半は無失点ということにはなりますが、試合内容としてはお寒い限りで何もできなかった日本代表としか見えませんでした。
本番前の調整試合とは言え、五輪開催国として不甲斐ない試合だけはできないブラジル代表は、オーバーエイジ枠のネイマールも先発させ、前半はほぼベストメンバーと言えました。
試合序盤から両チームの個々の力の差は歴然で、日本は失点を抑えることに必死になるしかない時間帯も多く、日本は少ないカウンターで得点を狙うしかない展開でした。
試合の図式としては、必死に守る日本とそれほど本気を出してないけどいつでも点を取れるというプレッシャーをかけているブラジルといったところでしょうか・・・。
いくら親善試合とは言え、ブラジル代表とのマッチメイクなど中々組めない日本だけに、貴重な試合で収穫を得る事ができなかったと言われても致し方ないゲームでした。
こんな状態でリオ五輪を迎えるのでは、どうしても不安要素に目がいってしまいます。
手倉森監督が本番前に意味不明で五輪は3連敗濃厚?
(出典:http://www.excite.co.jp/News/soccer/20150701/Gekisaka_166305-166305-fl.html)
リオ五輪開幕前の貴重なブラジルとの一戦で、日本代表を率いる手倉森監督は、意味不明な選手起用を行ないました。
今回の五輪に基本的に出場する機会の無い、サポートメンバーを起用しています。
百歩譲って、開幕前に登録メンバーの怪我のリスクを減らしたい、疲労を溜めさせたくないといったことなのでしょうか?
そうだとすれば、リオ五輪の開幕をいつ迎えても良い状態に仕上がっているという事。
しかし、ブラジル戦では全くそのそぶりは見られませんでした・・・。
むしろそういえるのはブラジルのほうだったと思います。
というよりも、あまりにも日本が守備的で、ブラジル代表にとっては、チームの紅白戦などよりも物足りないくらいに感じているかもしれません。
オーバーエイジの興梠よ、負け惜しみ言うくらいなら必死にゴールを狙え
(出典:http://live.sportsnavi.yahoo.co.jp/rio2016/live/6385/)
今回のリオ五輪代表にオーバーエイジ枠として加わった、浦和レッズの興梠選手。
ブラジル戦で先発起用されるも、シュートは1本も打つ事なく終わりました。
Jリーグではゴールへの抜群の嗅覚やポストプレーといったところが売りの興梠選手ですが、kの試合では、前での守備で僅かに見せ場があったくらいしか印象にありません。
ブラジルの守備を脅かすような攻撃はほぼ見せられず、オーバーエイジ枠の選手としては、ネイマールとは対照的に、その存在感を魅せることは出来ませんでした。
にもかかわらず、試合後の興梠選手は、今日の試合が大事という訳でないというような趣旨のコメントを出したようですが、リオ五輪開幕前に日本と試合を行なった、開催国ブラジルに対しても失礼であり、一体その自信はどこからくるのでしょうか?
基本U-23やU-21の世代が中心とは言え、欧州や南米などのチームは、Jリーグよりも上のレベルと言っても差し支えないでしょう。
Jリーグで少々結果を出しているくらいで、興梠選手は何を勘違いしているのだろうかと感じてしまうような発言です。
裏を返せば、負け惜しみとも受け取れます。
オーバーエイジ枠として期待されながら、攻撃面では全く貢献できなかった不甲斐なさからの発言かもしれません。
しかしこのままでは、「井の中の蛙」で五輪を終わりかねない興梠選手には、あえて苦言を呈したいところです。
彼の発言を額面通り受け取るのならば、大会本番ではゴールを量産してくれるのでしょうから、それを楽しみにするべきなのでしょうか?
手倉森ジャパンは3戦とも引き分け狙い?
今回のブラジル戦を通じて感じたのは、手倉森ジャパンは、「死の組」となってしまったBグループで、もしかして3戦とも引き分けを狙っているのでしょうか?
日本がリオ五輪のグループリーグで対戦するのは、ナイジェリア、コロンビア、スウェーデンの3チームです。
いずれのチームも、その世代では各大陸の強豪国です。
日本が3連敗で終わる可能性も低くない組み合わせになってしまっています。
そこで思い返されるのは、あの「マイアミの奇跡」です。
1996年のアトランタ五輪での、グループリーグで日本がブラジルを破った奇跡です。
この試合での日本代表は、西野監督の元、守備的な戦術で相手のミスも合ったとは言え、1対0で試合をものにしました。
この時の日本代表もナイジェリアと対戦し、ここでも守備的に挑みましたが敗戦。
当時は、攻撃をすべきと要求した中田英寿氏と西野監督は衝突し、3戦目のハンガリー戦ではメンバーから外されたのは有名な話です。
アトランタ五輪よりも厳しい戦いが予想されるリオ五輪で、手倉森監督は守備的な布陣で挑み、3引き分けを狙い、あわよくばどこかのチームから勝ち点3を取れればベストと考えているのかもしれません。
今回のブラジル戦からは、そう見られても仕方ないように思います。
果たして、手倉森ジャパンは、リオでどんな試合をみせてくれるのでしょう?
力の差は歴然とは言え、ぶざまに引いた試合をするくいらいなら、いっそ玉砕覚悟で攻撃的に挑んでほしいと願うのはダメなのでしょうかね・・・。