今冬の去就が注目されていたACミランの本田圭佑について、クラブのCEOであるガリアーニ氏の発言から、今冬の放出選手に本田圭佑が含まれていないと現地メディアが報じています。
ガリアーノ氏は、DFの複数の選手を放出する方針とされており、本田圭佑が今冬の移籍市場でACミランを離れる可能性はほぼ消滅したと見られます。
今シーズンの本田圭佑は、先発での出場は僅か1回のみ。
途中出場でもここまで5試合という状況で、トータルの出場時間で見ても、2試合分にも満たないものです(第19節終了時点の数字)
イタリアの伝統クラブのエースナンバー「10」を背負いながら実質戦力外という状態だけに、今冬の移籍は決定的と見られていましたが、本田圭佑自身もACミランへの残留の道を選択したと見られています。
その最も大きな理由は、契約満了を迎える6月以降であれば、移籍金が発生しないため、獲得を希望するクラブとの交渉への障害もなくなり選択肢の自由がきくというところと思われます。
しかし、日本代表という観点から見た時には、この選択はハリルジャパンとの決別を意味することになるのではないでしょうか。
代表引退は自分で決める発言の本田、ミラン残留はそれを意味する?
(出典:http://www.falaeno.com/?tag=日本代表)
日本代表を率いるハリルホジッチ監督は常々、「代表チームでプレーするためにはレギュラーで試合に出場している事」と発言しています。
これまで日本代表で王様として君臨してきた本田圭佑も例外でないことは、昨年の11月に行なわれた、W杯ロシア大会のアジア最終予選、サウジアラビア戦での先発落ちからも明らかでした。
試合に出ていなければ、実践での試合勘やコンディション的にも高いパフォーマンスは期待できないとされても致し方ない所ではあります。
そのような状況の中で本田圭佑は、一選手にその権限がないにも関わらず、「自分が代表にふさわしい選手か、そうでないかは自分で判断できる」というまさかの発言を行ないました。
チームの王様として君臨してきた男のプライドがそうさせたのか?
日本代表にいてチームの中心であることが当たり前だと感覚は麻痺してしまったのか?
いずれにしても現在の本田圭佑の立ち位置では、空しいだけの発言でしかありませんでした。
そんな中でACミランへの残留が決定的となった本田圭佑。
シーズン後半にチーム内での状況が劇的に変化する可能性は低く、この先もベンチを温める日々が続きそうな情勢となれば、ハリルホジッチ監督は自らの信念に基づき、これまで不動のエースだった本田圭佑を代表から外す事になるかもしれません。
ちなみに、本田圭佑が契約満了の6月までACミランに残留となった場合、このまま試合に出れなければ、移籍後になると新しい舞台は夏となります。
その時期は、W杯のアジア最終予選もクライマックスへと突入する時期。
試合勘のないベテラン選手を、そのタイミングで起用するハリルホジッチとは思えません。
ただでさえ、ようやくここにきて世代交代の気運が高まっているだけに、使い辛いカードに本田圭佑はなってしまうと言えます。
そのような状況から、もしこのまま今冬の移籍を選択せずにACミラン残留となれば、結果的に自ら代表引退を表明することになるのかもしれません。
ワールドカップ出場の可否が決まる2017年に31歳となる本田圭佑。
彼自身が日本代表の花道として位置づけていたワールドカップロシア大会でしたが、早ければこの冬にその道は終わりを迎えるかもしれません。