かつてACミランの得点源として本田圭祐ともチームメイトであった、イタリアの悪童、バロテッリが、リヴァプールからACミランへの復帰が正式に決定しました。
この獲得には、ACミランのサポーターからも賛否が分かれ、異論を唱える意見の方が多いのも事実・・・。
リヴァプールでは、期待とはほど遠いパフォーマンスで、今季はチームの構想外となり、移籍先が見つからなければ、飼い殺し状態となっていただけに、古巣ミランからのオファーは、さすがの悪童も感謝の気持ちしかないのではないでしょうか。
そんな気持ちを大切に、生まれ変わったバロテッリを見る事が出来るのか?
なんだかんだで注目を集めることにはなりそうです。
バロテッリがACミラン復帰にあたって改心?
僅か1シーズンで幕を閉じた、悪童バロテッリにとって2度目のプレミアリーグ。(2011〜2013にマンチェスター・シティへ在籍)
彼にとって、ACミランへの復帰が、再びストライカーとして輝ける場になると良いのですが
(汗)
ここで、改めて、バロテッリについてざっくりと御紹介しておきたいと思います。
<バロテッリのプロフィール>
マリオ・バロテッリ(Mario Balotelli)
1990年8月12日生まれの25歳
身長:189センチ 体重:88キロ
ポジション FW 右利き
国籍:イタリア・ガーナ
イタリアフル代表として、33試合で13得点を上げているバロテッリ。
リヴァプールへ移籍する前のACミランでのシーズンにおいては、43試合で26ゴールを上げています。
当然ながら、クラブとしては得点を重ねることを期待していますし、同時に、これまでの悪童から一歩、せめて半歩(苦笑)人間的にも成長した姿をピッチ内外で見せてほしいというがあるのではないでしょうか?
実は、今回のACミラン復帰について、そしてリヴァプールでの1年について、イタリアのスポーツ紙で語っています。
そこには、リヴァプールのブレンダン監督の戦術が合わなかったことや怪我やミスが重なって、思う様なプレーができなかったことが綴られています。
そして、あくまで本人談ですが、リヴァプールでは、周りへの態度や日々の生活も至ってノーマルで、プライベートにおいても特に問題はなかったとも語っています。
さらにバロテッリは、「俺も25歳、もうガキじゃない。あまりにも大きなチャンスをムダにしてしまったが、事前に計画が出来ないのが人生。予想外の事が起きた時、それが人を変える」と、何かを悟ったかのような事も口にしています・・・。
ついに、バロテッリは「悪童」を卒業するのでしょうか?
悪童と呼ばれたバロテッリの数々のトラブルとは?
これまで、様々なトラブルを巻き起こしてきたバロテッリ。
そこには、彼自身の問題は勿論、相手に非があるケースも含め、辛抱ができないある意味馬鹿正直な性格が影響しているとも言えるでしょう。
そこで、悪童が改心することを期待し、戒めの意味も込めて、過去のバロテッリの問題となった言動についてご紹介してみたいと思います。
<インテル時代のモウリーニョとの確執>
モウリーニョ率いるインテルに所属していたバロテッリは、「チームの規律乱す」という理由から、再三に渡りベンチ入りすらさせてもらえないことがありました(最大で6試合連続)
時に、罰金、あるいはサテライトへの降格など、モウリーニョへの心象は最悪だったと言って良いでしょう。
監督と溝が出来る中、バロテッリはこともあろうにテレビ番組に出演した際に、ライバルチームであるACミランのユニフォームに袖を通すというパフォーマンスで謹慎処分を下されました。
<ローマの王子様トッティとのトラブル>
インテル時代には、ローマとの対戦で、「王子様」としてチームの中心であった、トッティと試合中にいざこざがあり、トッティがバロテッリを後ろから蹴り一発退場となりました。
試合後には謝罪しバロテッリと握手を交わしたトッティでしたが、バロテッリがローマの人々を侮辱したとの発言を口にし、試合中に2人の間でただならぬことが起きていたことを公にしました。
<浴室で花火!消防車かけつける>
最初のプレミアリーグ移籍先となったマンチェスター・シティでは、ユナイテッドとの「マンチェスターダービー」の試合前日の深夜に、自宅の浴室で友人と花火をするという意味不明な行動で、タオルの火が燃え移り、消防車がかけつける騒ぎとなりました。
大事な試合前でのトラブルに、ダービーマッチへの影響が懸念されましたが、バロテッリは2得点の活躍を見せ、得点を挙げた際に、ユニフォームめくり、シャツのお腹に書かれた「WHY ALWAYS ME?(どうしてもいつも俺なの?)」を見せました・・・。
試合前日の行動で言えば、ストリップクラブでの夜遊びなどもあり、クラブから罰金を課せられることもありました。
<監督とつかみ合いの喧嘩>
マンチェスター・シティ時代には、当時のマンチーニ監督とも次第に険悪となり、チームの練習中に、シンクレアへの悪質なタックルを問題視したマンチーニ監督が、練習から出る様命じると、軽蔑的な手振りをバロテッリが見せ拒絶。
このことで、マンチーニ監督が激高し、その場でつかみ合いの喧嘩となりました。
イングランドでは、ルーニーと関係のあったとされる女性を見かけ、「ルーニー♪ルーニー♪」と歌いだすなど、ゲスな行動も度々あったとされています。
その他、試合中のラフプレーで相手を故意に踏みつける等、数え上げればきりがないくらい、大小様々な問題を起こしてきたバロテッリ。
こうしてみていくと、復帰したACミランで、丸くなったバロテッリが見れるとは到底思えない気もします・・・。
プレイヤーとしてのバロテッリの実力は?
とは言え、バロテッリのその恵まれた体格と身体能力は、ストライカーとして申し分のないものです。
「問題も多いが印象的なゴールも多い」
それがバロテッリ・・・。
ということで、最後にバロテッリの実力といったところに焦点を当てて終わりたいと思います(苦笑)
先ほども申しましたように、バロテッリの最大の魅力はその身体能力。
相手DFを置き去りにする、その瞬間的な加速力は、並外れたものがあります。
あっという間にトップスピードにもっていくバロテッリにおいつくのは容易ではありません。
初動の速さは、持って生まれた才能によるところが大きく、これは、欧米やアジアの選手にはないものといってよいでしょう。
しかも、その驚異的な脚力から生み出されるシュートは、足の振りの速さも驚異的なため、ゴールの枠付近似蹴り込まれたら、ほぼキーパーは反応できません。
バロテッリのロングシュート動画
これを防げるキーパーはいないのではないかというシュートです。
バロテッリの実力以上に、その問題となる言動が目立ちすぎるのが残念ですが、2015-2016シーズン、ACミランでは、プレーでしっかり存在感をみせてほしいものです。
しかし、バロテッリが実力を発揮すればするほど、本田圭祐の出場機会と無関係ではないので、複雑なところではありますね・・・。