日本で総合格闘技イベントはもうキラーコンテンツにならないのか?

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先日、新たな格闘技イベント「巌流島」を放送する予定だったフジテレビが、放送直前での放送中止を決定したことを、イベントの広報部長を努める、谷川貞治氏が公の場で告白しました。
 
 
今回の「巌流島」は、地上波ではなく、CSのフジテレビNEXTでの出来事でしたが、格闘技ファンからしてみれば、日本で最大規模の総合格闘技イベントにまで成長した「PRIDE」の地上波中継から突然手を引いた時のことを思い出す嫌な出来事でした。
 
 
PRIDEは、テレビ放送終了の余波あって、その後消滅してしまい、総合格闘技ブームが一つの終わりを告げたときでもありました。
 
時を同じくして、K-1も勢いを失い、イベント自体は規模は縮小したとは言え継続していますが、こちらも地上波での放送は皆無という状況です。
 
 
 
巌流島の場合、谷川貞治氏が突然の放送中止理由について、旧PRIDEの関係者が中心になって、新生PRIDEが復活する可能性を示唆し、格闘技ファンも気になるところでしょう。
 
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しかし、そこはフジテレビ。
 
 
本当に総合格闘技というコンテンツに再度力を入れるのかについては、怪しいようにも思えます・・・。
 
 

日本国内での総合格闘技イベントはコンテンツとして厳しい?

 
今回の総合格闘技イベント「巌流島」は、地上波では無いとは言え、CS放送というメディアでの露出は、イベント少しでも浸透させるためには、願ったり叶ったりのものだったでしょう。
 
 
しかし、イベントの2日前に突然無かったことにするというフジテレビの暴挙は、本来説明なしでは澄まされるものではありませんが、フジテレビだからこその暴挙とも言えるかもしれませんので、そこはあえてツッコミません・・・。
 
 
問題は、今後、日本発信の総合格闘技イベントが、かつてのようなブームを巻き起こせるのかという事。
 
正直なところ、かなり厳しいのではないかと思っています。
 
 
かつてPRIDEやK-1が盛り上がっていたころは、格闘技ファン以外の観客や視聴者も取り込む事に成功しました。
 
結果的に、プロレスの衰退に繋がったのは皮肉な現象だったことも忘れてはなりません。
 
 
しかし、今は総合格闘技が下火の中、個性的な選手たちがバラエティ番組などに頻繁に登場することもあって、プロレスもかつてほどではないものの、新日本プロレスを中心に、それ相応の盛り上がりは見せています。
 
そんな中で、総合格闘技がどうなのかと思うと、やはり、「看板選手」と呼べる格闘家が中々いないというのが実情です。
 
 
一大ブームを巻き起こした10年前の主力選手の多くは年を取りすぎました。
 
 
今回、巌流島のメインイベントを任されたのは、元UWFインター所属で、その後PRIDEでも活躍した、田村潔。
 
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現在45歳の彼は、実に6年7ヶ月ぶりの実戦でした。
 
本来、プロスポーツや格闘技の世界で、これだけのブランクは致命的です。
 
 
しかし、谷川貞治氏が手がけるイベントです。
 
対戦相手を厳選することで、田村潔を輝かせることは決して難しいことではありません。
 
 
でも、今回の田村潔復帰戦の勝利を喜んだのは、他ならぬ、UWFインターのファンが中心ではないでしょうか?
 
 
今回のような構成で、格闘技ファンやそれ以外にファンの集客が出来るようには到底思えません。
 
今後、もしかしたらかつてのPRIDEやK-1のレジェンド達を集めることもあるかもしれませんが、「昔の名前で出ています」みたいな格闘技イベントは、結局長続きしません。
 
 
やはり一度切れてしまったものを元に戻すことは難しいと感じてしまうというのが正直なところ。
 
 
今も継続して世界的に人気を誇ってる、世界最大の総合格闘技イベント「UFC」では、新たなスターも都度登場し、その地位を完全に確率し、日本でも大会が開催されています。
 
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その際に、日本の主立った総合の選手や、日本でも馴染みのあるベテラン格闘家が登場しましすが、そのメンバー構成からも、いいかに日本の総合分野が厳しくなっているのかを感じずにはいられません。
 
正直、谷川貞治氏の手法は好きではありませんが、一過性のものではなく、総合格闘技が長きに渡り根付くようなところまで踏ん張ってもらえたら幸いなのですが・・・。
 
 

60億分の1の男も復活?

 
そういえば、かつてPRIDEのヘビー級絶対王者だった、エメリヤーエンコ・ヒョードルが、現役復帰を示唆したと話題になっています。
 
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PRIDE全盛期には、「60億分の1の男」とも称され、霊長類最強と大人気でした。
 
PRIDEが消滅後は、UFCにも参戦したヒョードル。
 
 
晩年は、かつての強さはなりを潜め、2012年に母国ロシアでの試合を最後に引退をしていますが、38歳という年齢と3年のブランクはちょっと厳しいとは思います。
 
 
そのネームバリューで、多くの格闘技ファンの注目を一時的に集めることは可能だとしても、次に繋がるものではありません。
 
そう考えると、やはりUFCで日本人が活躍して、逆輸入というパターンが、一番総合格闘技への関心を高めていくのが地味ながらも手堅いのでしょうか・・・。
 
 
でも、また大晦日とかにワクワクするような格闘技イベントが見たいものですね。
 
TBSの井岡すぎるボクシング中継は、対戦相手にワクワク感が年々乏しくなっているので・・・。
 
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